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導入医院インタビュー

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「パッと見は良さそうだけど、将来はかなりリスクがあるな」。

そういう患者さんをいち早く見つけ出し、一刻も早く知らせ、
未来の姿を変えてもらう。ここにこそ、リスク評価の本当の価値がある!

秋田県 柴田歯科医院 院長/柴田 貞彦先生

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    院長/柴田 貞彦先生

平成3年に秋田県で開業され、インプラントの専門医としても活躍しておられる柴田先生。
技術の研鑽と治療後のメインテナンスに力を注いできた結果、
自費を採用される患者さんも増えたとのこと。
患者さんからも大きな信頼を得ておられます。
2005年11月の「メインテナンス・ルネッサンス」に参加後、
オーラルフィジシャンコースを受講したことからOHISを導入。
当初は、初期治療で良くなった結果をグラフで患者さんに示し、
その後のメインテナンスの動機づけに使おうと考えていたそうです。

先生が感じているOHISの価値をお聞かせ下さい

使い始めた当初は、重度というか欠損がらみの患者さんの病状やリスクをモニターしていくという点で、「すごく使えるな」と思いました。でも最近は、それ以上の価値をOHISに感じています。

「パッと見は良さそうだけど、将来はかなりリスクがあるな」

そういう患者さんをいち早く見つけ出す。そして、その人に一刻も早く知らせて未来の姿を変えてもらう。ここにこそ、本当の価値があるのだと!

「説明がわかりやすかった。これから頑張って通います」

「お口の中の環境を良好に保つことの大切さがわかりました。少し時間とお金はかかりますが、それだけの価値はあると思います」

「自分では絶対にわからないので、検査してもらえて本当に良かったです」

患者さんからは、次々とポジティブな言葉が聞かれるようになっています。

とくに印象に残っている患者さんはいますか?

33歳の女性ですね。一見それほど口腔内はひどくない、欠損もありません。ところが、OHISをやってみて目を疑いました。

病状は100段階中の9なのに、リスクは5段階中の4。

いくら症状とリスクが違うといっても、目で見る限りせいぜいリスクは1か2。もちろん経験は大事です。でも、それだけで正確な診断はできない。そのことを、まざまざと思い知らされました。

実際にOHISを導入してからというもの、見た目は健康でもリスク3という患者さんが珍しくありません。私たちがどんなにじっくり口の中を見ても、リスクは見えないですよね。これまで、どれだけ根拠のない中で「大丈夫だろう」と見過ごしてきただろうか。私もスタッフも、そのことをOHISに教えてもらいました。

患者さんだって、口腔内写真を見ながら「ここがちょっと発赤していますね」と伝えられただけでは、「そうですか」で終わってしまいます。一方、OHISによって見える化された“自分だけのスコア”が加わったらどうでしょう。

「あなたの現在のスコアは○○です。将来これだけ歯を失う危険性があります。本格的に歯周病のことを考えて、メインテナンスをしながらこの将来予測のとおりにならないようにしませんか」

客観的なデータを示し、ドクターの診断を裏づけられるんです。それは患者さんにとっても、すごく価値のあることだと思います。

  • 現状だけでなく、“この先どうなるか”をイメージさせてくれるOHIS。こうしてメインテナンスを始めた先ほどの33歳の女性は、すべての検査と治療を終えたときには、症状が9から6に、リスクが4から3に減りました。右肩下がりのグラフを見た彼女は、本当にうれしそうでしたよ。そして、ポツリ言ったんです。

    「あぁ、わたし……将来を少し変えられたんですね」

    この言葉を聞いて、とても感激しましたね。この方のようにリスク評価をきっかけにメインテナンスに通院されている患者さんに接すると、とてもうれしい気持ちになります。また、OHISを導入して本当に良かったとも思います。

OHIS導入前後のメインテナンス率の変化を調べられたそうですが...

この患者さんとの出会いを境に、今度は「こういう人がどれくらいいるのか」を知りたいと思いました。もしかしたら、OHISを使うことによって他の患者さんもうまくモチベートできているんじゃないか。それを確かめたくなったのです。

そこで比較してみたのが、OHISを導入する前と後でのメインテナンス移行率。術者の技量による違いをなくすために、1人の歯科衛生士が担当する患者さん122名(男性59名、女性63名)を対象に調べてみました。

その結果、OHIS導入前は42%だったメインテナンス移行率が、導入後は93%に!私の予想をはるかに上回る変化が見られたのです。

もちろん、OHISだけの効果とはいえません。ただ、導入前後で線引きしてみると、同じ歯科衛生士でメインテナンス率がこれだけ違った。それは確かな事実です。

  • 柴田歯科医院が得たOHIS導入のメリット
    • ●「歯医者の病状は初期だが、高いリスクを持つ患者さん」を容易に見出せる
    • ●病状に関係なく高確率で動機づけできた!
    • ●インプラントや自費捕綴を希望する患者さんがグンと増えた
  • メインテナンスへの移行率が大幅アップ!

調査対象患者:122名(男性59名・女性63名/平均年齢41歳9カ月)

リスク検査を導入してから、先生ご自身に何か変化は見られますか?

現在のシステムになる前も、メインテナンスはしっかりやっていました。自費の治療が多かったので、メインテナンスが充実しないと予後も悪いですからね。

ただ、そのころは目線が補綴のほうに向いていたと思います。長く持たせるにはペリオやメインテナンスもやらなければいけないよねって……。

今は違います。「患者さんの歯を守り、全体として良い方向に導いていく」という視点から見るようになりました。たとえば、“ただ噛めるようになればいいだろう”ではなく、“隣の歯を守るためにインプラントを選択しよう”といった目線ですね。

その結果が、ここ半年に現れ始めています。開業以来、最もインプラントの本数が多いんです。インプラントに集中していたときよりも、「患者さんの健康を守り育てる」というスタンスになってからのほうが、症例がグンと増えましたね。

これまでの歯医者への考え方をはじめ、患者さんに頭の中を変えてもらうのは簡単なことではありません。でも私は今、OHISを通じて強く実感しています。リスクを知ることは、“明るい未来”をつくり上げていくうえで必要不可欠である。そのことに多くの患者さんが気づき、歯に対する意識が大きく変わってきていることを!